してみんとてするなり

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平家ゆかりの赤間神宮見どころ解説

すごい商業っぽいタイトルつけちゃって後悔してる。

私の言うところの見どころなんて一般受けしない見どころに決まってんだろ。あと別に解説というほど詳しくはない。

変な情報を摂取したい方はそのまま進んでいただいて、そうでない方はブラウザを閉じた方が有意義な時間になると思います。  

 

私のお世話になったuzuhouseさんの真ん前には赤色が毒々しい神社がある。

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 こんな感じで、私のいたドミトリーからもよく見える。

これは赤間神宮という神社で、ここの目と鼻の先にはかの有名な「壇ノ浦」がある。「波の下にも都の候ぞ」と祖母・二位尼に抱かれて8歳の安徳天皇が入水したあの壇ノ浦だ。

これで察した人も多いと思うが、赤間神宮壇ノ浦の戦いで死んだ安徳天皇と平家一門をまつっている。さて、赤間神宮があるこのあたり一帯は「阿弥陀寺町」という地名ではあるけれども、地図のどこを探しても付近に「阿弥陀寺」というお寺は見当たらない。

では一体なぜそんな地名なのか?

それは廃仏毀釈以前の赤間神宮がほかでもない「阿弥陀寺」であったからであり、さらに言えばこのお寺は「耳なし芳一」の舞台となったお寺でもある……これは大興奮やな?人地理勢じゃないけどこういう地名が生きてる感じめちゃめちゃ興奮しない?私はする…。

 

安徳天皇アピの激しいクソデカ絵馬。この安徳天皇と私が似ていると指摘したM岡さんには下関にちなんでTTX*1を贈呈したいと思います。

こんな感じで平家ゆかりの赤間神宮には七盛塚、安徳天皇陵(擬陵)、芳一堂、そして私の大好物怪しい石碑なんかがあるので気が向いたやつを適当に説明していきます。

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これは安徳天皇陵のところ。

さらに進んで平家の供養塔である七盛塚の横には虚子の句碑がある。キョシ…『月に吠えらんねえ』しばらく読んでないな…

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これはマジの余談ですが、ここら辺には「ヘイケガニ」というカニがいます。 

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下関市立海響館展示パネルより)

甲羅が平家の恨みの形相に見えるからヘイケガニと呼ばれているらしい。マージで色々なものに歴史が生きていて本当に楽しいね!?こういうの最高。下関市立水族館の海響館ではこのヘイケガニが展示されています。さらにこの海響館、日本一フグの展示が充実している水族館でもあります。フグ史(?)が楽しめるのでぜひ。

 

話題は戻ってこちら赤間神宮の芳一堂。

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 名前の通り芳一をまつっている。

それからその真横にある奉納提灯をみると湯西川(栃木県)からのもあるな…

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私は小学生の時に一回行ったきりですが、湯西川温泉にも平家落人の伝説がある。当時聞いたのは、人がいることを悟られないためにこいのぼりをあげない、鶏を飼わないなどの風習が残っているとか…たぶん全国の平家落人伝説がある土地に共通する話なんではないかな。

 

それから手水鉢の裏に隠れていたもの。「日露戦役/旅順/白□山砲台/戦利品」と刻まれている。ちょっと薄れてて読めんかったけど旅順だし白銀山かな…?

 

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最後にやたらとパンチの効いた石碑。

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八咫鏡を発見した人の顕彰碑なのですがおいおいおいおいおいほんまか?????????????????????????

吾妻鏡』には、鏡と勾玉は壇ノ浦で回収されたって書いてあるし、三種の神器自体いろんな説がごちゃごちゃしてて一概には言えないと思うのですが…論文検索かけたけど出てこんかったし…。でも、石碑としてのコンテンツ力は非常に高いとおもうよ!

ちなみにこの石碑に書いてある訴訟を調べたら、赤間神宮と美作地元住民の間で鏡の取り合いになったらしいけど裁判所はこれを八咫鏡とは認めていないという経緯が出てきたよ!おもしろいね!

みんなもあかまじんぐうにいってみてね!めのまえがうみですごくきれいだよ!

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つづく